まえがき
私自身アウトプットすること自体は好きなのですが、どうしても優先順位を下げて後回しにすることが多い傾向があります。 そこでそんな私でもAI活用でアウトプットのしきい値を下げていく試みをやっていくぞ〜という第一弾として、急遽アドベントカレンダーに登録して時間をかけずにブログを書いてみることにしました。
私の実家は日光でお菓子屋さんを営んでいるのですが、毎年クリスマスは実家に返ってクリスマスケーキ作りの手伝いをしています。 このブログの内容は、その実家からの往復における車の中でAIと対話してできた内容です。
ちょっと読みづらさもあるかもだし、本当?ってこともありますが、そこら辺の精度はあえてあんまり気にせず投稿してます! その辺は伸びしろと捉え、これからのkyokutyoアウトプットにご期待ください 🙏
はじめに
とくにこの半年の話ですが、事業部の売上(GMV)目標に向けて、部内のエンジニアリングチームは本当に大きなリリースを連続して完遂してきました。
熱量も高く、難しい課題に対して前向きに手を動かし続けられるチームだと、改めて感じています。
そのうえで、ここまで成果を出せたからこそ、次のテーマも見えてきました。
この勢いを一過性にせず、同じ熱量で長く勝ち続けるために、来年は運用と仕組みをもう一段進化させたいと思っています。
その背中を押してくれたのが『エンジニアリングリーダー』という本でした。
『エンジニアリングリーダー』を読んで腹落ちしたこと
この本が良いのは、リーダーシップを気合いの話にせず、現実の制約から設計していくところです。
限られた時間とエネルギーの中で、成果を出し続けるにはどうするか。
その問いに、セルフマネジメントと組織づくりの両面から答えようとしている。
とくに自分の中で刺さったのは次の2つでした。
- 時間よりエネルギーを管理する
- 良い状態を定義しないと、頑張り続ける運用になる
以下、ここを厚めに書きます。
時間よりエネルギーを管理する
タスクが増えると、まず時間をどう確保するかを考えがちです。
会議を減らす、集中時間をブロックする、締め切りから逆算する。これはICとして成果を出す上で有効な手段でもあります。
でも、役割がリーダー/マネージャー寄りになるほど、難しさの中心が時間からエネルギーに移っていく。
この本を読んで、そこが強く腹落ちしました。
時間は同じ1時間でも、アウトプットは同じにならない。
エネルギー(精神的・感情的・認知的な余力)があるときの1時間と、枯れたときの1時間は別物です。
特にリーダーの仕事は、所要時間は短いのに先延ばしされやすいものが多い。
- 難しい会話
- 対立の調整
- 期待値のすり合わせ
- 曖昧な意思決定
これらは時間を確保しても、エネルギーが枯れていると着手できないし、終わった後もしばらく引きずる。
さらに厄介なのが、抽象度の違う仕事を行き来するコンテキストスイッチです。
戦略から実装レビューへ、組織調整から緊急対応へ。
カレンダーには時間しか載らないけれど、スイッチングの回数や重さは見えづらい。だから予定は回っているのに前に進まないが起きます。
ここで重要なのは、自分はいま時間が足りないのか、エネルギーが足りないのかを切り分けること。
私にとって効いたのは、次の問いでした。
- 月曜に入れたのに金曜まで残るタスクは何か(なぜ置いた?)
- 時間はあるのに夕方にできないタスクは何か
- 来週の予定を見たとき、何を憂鬱と感じるか
引っかかるものが多いなら、時間の問題というよりエネルギーの問題である可能性が高い。
だから来年は、時間を増やすより先に、エネルギーを守る、回復させる、配分するを運用としてやりたいです。
- 憂鬱リストを先に片付ける(先延ばしほど高レバレッジなことが多い)
- 価値は高いがエネルギーを奪う仕事を、エネルギーが高い時間に寄せる
- 役に立ちたいを反射でやらず、仕組み化/委譲/再発防止に変換する
エネルギー管理は根性論ではなく設計だと思いました。 いい1週間は偶然ではなく、配分の結果として作れる。来年はそれをちゃんとやっていきたいです。
良い状態を定義しないと、頑張り続ける運用になる
成果を出すチームほど、次の目標が来る。仕事も増える。
それ自体は健全です。チームが価値を出している証拠だから。
ただ、ここで良い状態の定義がないと、運用がこうなりやすい。
- 目標は上がる
- 仕事は増える
- その摩擦は、気づかないうちに個人の頑張りで吸収される
- 回っている限り、問題として扱われにくい
- 改善や育成が後ろに寄りやすくなる
これは誰かが悪いという話ではなく、放っておくと自然にそうなる構造だと思います。
だから私は来年、チームの良い状態を成果と成長の両立と定義したい。
成果(GMV)は当然追う。けれど、成長(市場価値)が同時に積み上がる形にしないと、熱量があるチームほど、摩擦が増えやすい。
ただ、成果と成長の両立はスローガンだけだと曖昧になります。
運用可能な定義にするには、見るものと越えない線が必要です。
来年から取り組みたいこと
ここからは行動宣言です。
来年は、短期のGMV目標達成にコミットしながらも、成長、市場価値、持続可能性を同時に成立させるチームにしていきたいと思っています。
1. GMVに対するエンジニアの成果を可視化し、主体性と熱量をさらに引き出す
GMVを会社の数字のままにしない。
エンジニアの仕事がどう数字に効いているかを見える化して、全員が目標達成を自分事として語れる状態にする。
- GMVを注文数 × AOVに分解し、必要なら流入 × CVRまで落とす
- 今月の勝ち筋(触るレバー)を1〜3個に絞る
- 施策・PR・仕様でどのKPIに効くかを毎回言語化する
- 週次で数値を読む役をローテし、数字を自分たちが読む文化にする
2. チームのボトルネックを抽出して取り除き、摩擦を減らす
成果が出ているときほど、割り込み・例外・調整が増えやすい。
来年はボトルネックを継続的に観測して、減らす。
- ボトルネックをヒアリングで終わらせず、観測して分類する
- 対応をやめる/自動化/委譲/外部化に分解して選ぶ
- 定型業務は自動化し、外部委託リソースを最大限活かす形に変えていく
- AI活用を個人技で終わらせずチームの標準として組み込む
ボトルネックが何かを把握できるようになることがまず一番大事だと思っています。 その上で外部委託とAI活用をフルに活用できる組織へもっと寄せていきたいです。
3. エンジニアのキャリアを理解し、組織目標と接続するフォーメーションを作る
目標達成と成長を両立させるには、個々人がどこに向かいたいかを理解した上で、組織の目的と接続する必要がある。
- 1〜3年のキャリアや伸ばしたい強みを丁寧に聞く
- GMVに効く仕事を成長機会として渡せるように設計する
- 任せ方、期待値、サポート、レビューの型を整える
4. 事業部マネージャーと密に同期し、意思決定の速度と質を上げる
ここは特にこの半年間注力してきたポイントではありますが、来年もこれは継続して行っていきます。 意図・優先順位・判断基準を揃えて、手戻りと調整コストを減らします。
- 目標と勝ち筋を揃える
- 大きな意思決定の前提(制約、リスク、優先順位)を揃える
- いまやらないことを合意する
5. コーチャブルであり続け、横のつながりを作る
学習の速度を上げるために、自身の成長の仕方も変えたい。
- フィードバックを受け取りやすい自分になる
- エンジニアリングリードの横のつながりを作り、知見の往復を増やす
- 意思決定に別の視点を入れる習慣を作る
- アウトプット(テックブログや登壇機会)を増やす
7. エンジニアという職位目線からの施策出しを行い、未来に先回りする
来年は、求められたタスクをやるだけではなく、エンジニアという職位だからこそ見える景色から施策を出していく。
- まずい兆しを感覚で終わらせず、言語化する(影響範囲、顕在化時期、コスト)
- 代替案や打ち手までセットで提案する(やめる/自動化/委譲/簡略化/順序変更)
- GMVとのトレードオフを明確にして、意思決定できる形にする
今後このままだとまずくなることに、ちゃんと向き合える状態を作る。
これは危機感を煽ることではなく、チームとして未来に効く判断をできるようにするためです。
8. 残業で帳尻を合わせない、持続可能な体制を作る
熱量が高いチームほど、最後に頑張りで勝ててしまうことがある、と本でも書いてました。 だからこそ、可能な限り頑張りを前提にしない運用へ寄せていきたいです。
- キャパシティを前提に計画する(無理なWIPを抱えない)
- 緊急を減らす仕組みを作る(観測性、手順化、例外削減)
- 人が燃えるではなく、仕組みが回る状態に寄せる
- やらないことを増やす
良い状態の定義
私にとっての良い状態は、成果(GMV)と成長の両立です。
- 事業部の目標に対して、ちゃんと数字が動いている(成果が出ている)
- 同時に、エンジニア一人ひとりの成長が積み上がっている(市場価値が上がっている)
- それが残業や根性ではなく、仕組みと運用で回っている(持続可能である)
成果だけでも、成長だけでも足りない。
両方が同時に回っている状態を、チームとして作っていきたいと思っています。
おわりに
この半年、チームは本当にすごい成果を出しました。
熱量を持って難しい課題に向き合い、ちゃんと数字に繋げた。これは強みだし、誇っていいことだと思っています。
そして正直、この熱量があるからこそ、今の事業部は前に進めている。
私はその事実を、ただの美談にしたくない。
この半年の熱量と成果を、来年以降も勝ち続けるための土台として残したいです。
『エンジニアリングリーダー』を読んで、来年はその強みを、もっと再現性のある形にしていきたいと感じました。
頑張れるから勝てた、で終わらせずに、頑張れるチームが長く勝ち続けられるようにする。
そのために必要なのは、気合いより設計と運用だ、という視点でした。
来年は、時間よりエネルギーを配分する。
成果(GMV)と成長が同時に回る状態を定義して、回す。
そしてエンジニアという職位の視点から、先回りで施策を出していく。
目標達成も、成長も、どっちも取りにいきます。
このチームの熱量を、燃料で終わらせない。勝ち方として残していきます。
めっちゃAI感ある締めですが、この熱量はたしかに自分の中にもあるので、会社の目標達成を積み上げてかつ関わる全ての民が幸せに生きられるように尽力していきたいです!バイ!
























